うり×ポリ日記(仮)

うりくらげの新しいブログ

小説版「ポケダン“ブロッサム”」21話

ごめんなさい…。春休み中に体験版上げるとか言ってまだ出来てない…。一応イベントは完成して、現在システムの調整中なんだが…はい、申し訳ない…

 

おまけと言っちゃなんだけどおまけ

 

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かつて作ろうとしたけど折れた超短編

トゥルースワールドにおける「セカンド・ビッグバン」の話。

つまりこれ昔のアース様っす。

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…うん、これアース様なんですよ。

1000年前まではまともっつーか、まあこういう奴だったんです…

 

 

 

 

 

コメ返

>アクリロ

ではポロさんはもらいうけるぜ…ふふふ((

その他のネタというのも気になるから見てみたいな…

ツイッター始めたんか。私は@urikurage0801でやってる。

…まあうりくらげ&ポリZのアイコンですぐわかるだろうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編ポリ。

ちなみに今回登場するアンジュはレイルさんのキャラです。レイルさん今どうしてるんだろ…

あと直前に「罪人と花」の話が挟まるんだけど、載せるの面倒だし大して話の筋変わってないから良いよね((

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、「ブロッサム」一行はドリームタウンのとある店の前で「クレセント」一行に出くわした。そのメンバーの中にはフレアもいる。
「あら皆、おはよう!何をしているの?」
「あっ、サラ!今ね、宝箱の鑑定をしてもらってるんだ!」
「鑑定…?」
サラの目に入ったのは、ルリィの前で宝箱に念を送っているドータクンの姿だった。
「はあっ!!」
威勢の良い掛け声の後、パチン、と鍵の外れるような音がした。ドータクンはそれを聞くと宝箱の蓋を開け、中身をルリィに差し出した。
「ほらよ、入ってたのは『おいしいミツ』だ」
「やったあぁ!!」
跳び跳ねて喜ぶルリィ。これらの光景を見たリリーが言った。
「あー…サラ、鑑定って何だ?」
「ダンジョンで倒した敵は時々宝箱を落とすことがあるの。その中には色んな道具が入ってるんだけど、箱の鍵は少し特殊な作りになっていて、修行を積んで技術を身につけた『鑑定師』しか開けることができないのよ。だから鑑定師のポケに宝箱を開けてもらう。これが鑑定よ」
「ふーん…」
「ボク達もさっきナイトに聞いたんだ。中には鑑定でしか手に入らない特別な道具もあるから、宝箱を拾ったらドラーに見てもらうと良いって」
「ということで、俺が鑑定師のドラーだ。鑑定以外にも特殊道具を販売している」
ドータクン――ドラーが一礼する。
「ドラーはミラのお兄さんなんだって!3年前にここに越して来たらしいよ」
「あら、そうなの?」
「ああ。『ブロッサム』のことも弟や町のやつらから聞いているぞ。これからよろしくな!」
「ええ、よろしく!そう言えば、特殊道具って…?」
サラは早速、店内に飾ってある装飾品に目を向ける。
「ああ、普通の道具に少しアレンジとか品種改良を加えて、より便利にしたものだ。だが扱い方とかが特殊なものが多くてな…」
「だから特殊道具なのね」
「そうだ。例えばあれは『スペシャルリング』。スペシャルリボンの効果を凝縮させたもので、特攻を最大ランクまで上げる効果があるんだが、スペシャルリボンと違い一度使うと消えてしまう。しかも体力が半分以下の時しか使えないんだ」
ドラーは先ほどサラが目をつけた道具を示して言った。
「すごいわね!ここの道具って全部あなたが作っているの?」
「いや…作ってるのは別のポケモンなんだ。実はこの店もそいつから任されたもので…」
「そうだったの?そのポケモンって今はどちらに?」
「この時間は『カフェ ミント』で働いてると思うが。名前は――」

 

ズドオオオォン!!!

 

「!!?」
「ああ、噂をすれば…。多分今の爆音はあいつだ」
「え…」
「心配なら見てきたらどうだ?」
「…ええ…」
妙に落ち着いたドラーに疑問を感じながら、一同はカフェへと向かった。

 

 

 

 

 


すぐにカフェに到着した一同が見たのは…


「ご、ごめんなさい!!!もうしません、本当に!!」
「その言葉何回目よ、コルネ?」
店の前で平謝りするエネコロロと、その正面に無表情で立っているゴチミルがいた。
「本当に痛い目見ないとわからないのかしら?」
感情の欠片も感じられない声でそう言ったゴチミルは、サイコパワーで虹色の光の鞭を作り出した。
「いやっ…ほ、本当にさっきのは出来心で…ごめんなさい!!申し訳ありませんでした!!!」
それを見たエネコロロは再び謝ると全速力で逃げ出した。そこへマリルリが店の中から恐る恐る顔を出す。
「あ、ご、ごめんなさい…連れがご迷惑をおかけしました…」
「ま、いいけど。しかしあんたも大変ねマリリー」
「はい、本当に…。じゃあ僕はこれで…」
マリルリはそれだけ言うと、エネコロロの後を追い歩き始めた。
「ん…あんた達、何か用?」
ゴチミルがサラ達に気付いて声をかける。
「あ、えっと、爆発音がしたから何かと思って…」
「無礼な客を追い払っただけよ。あいつ…あのエネコロロ、チーム『やすらぎ』のリーダーでコルネって言うんだけど、ミントさんの追っかけで…本当、迷惑してるのよね」
やはり無感情な声でそう言ったゴチミルは鞭を消滅させた。
「あ、今の鞭…もしかして応用技ですか?」
そう聞いたのはレムだった。
「ええ。“サイコウィップ”…“サイケ光線”の応用よ。特殊技なんだけど、“サイコショック”のように相手の防御がダメージに影響するの」
言い終えるとゴチミルは一行の方に向き直った。
「まだ名乗ってなかったわね。私はコメット。ここの用心棒兼従業員で、向こうの『マジカルショップ』のオーナーでもあるの」
「! じゃあドラーさんが言ってたのって…」
「あら、ドラーに会ったのね。そう、私のことよ。…さっきは脅かしてしまったみたいでごめんなさいね」

「いいえ、気にしないでください。…そうだ、ここまで来たついでに一杯いただいて行こうかしら」

「そうですか。ではどうぞ…」
そうしてコメットは、店内に一行を案内した。

 

 

 

 

 

 

 

 


「へえ~、それでコメットはカフェで働いてるんだ…」
ルリィはメニューに目を通しながら言う。
「そう言えばさ、この『ミントスペシャル』って?1日限定5食って書いてあるけど…」
「ここの看板メニューよ。ちょっと見た目のインパクトが強いけど、味は評判なの」
「へえ…じゃあそれちょうだい!」
「あ、あとオレンデニッシュとモコシパンケーキ、それにリンゴトースト2つお願いします」
ルリィの言葉にレインが付け加えた。
「かしこまりました」
相変わらず無表情のコメットは注文を受け、店の奥へ戻っていった。
「あの、あなた方チーム『クレセント』ですよね?」
と、そこへ1人のデスマスが話しかけてきた。
「あ、うん、そうだけど…」
「はじめまして、僕ここで働いているルシフェルと言います!太陽の遺跡の謎を解明したんですよね!すごいじゃないですか!」
「おいルシフェル!何やってんだ、仕事中だろ!」
「あっ、ライトさん…!すみません…」
見ると昨日のエルフーンがこっちに近づいてきていた。
「まったく、今が一番忙しい時間帯だっつーのに…」
「あれ~?でもライトも昨日そこのポケと何かしゃべってたよね?」
今度は昨日も見かけたピカチュウが口を挟む。
「いや、それはだな…」
「顔が知り合いに似てたとか、どうでもいい話をしてただけだ」
ゼロがピカチュウに対し、エルフーン――ライトをかばうようなことを言った。
「ふーん、そうなの…。あ、私はヒカリ!昨日も会ったよね。よろしく!」
「ねえ、皆して何話してるの~?」
声のした方を見ると、クチートが食器を運んでいるところだった。
「あっ、何でもないよアンジュ。ルシフェルが仕事サボってただけ!」
「サボってたわけじゃないですよ!」
「とにかく早く仕事に戻らないと、やること山積みだよ?」
クチート――アンジュが言う。
「わかってる。今からやるよ」
ピカチュウ――ヒカリはそう言って戻っていった。
「じゃ、俺達もそろそろ…」

ドオォン!!!

「!!?」
「何、今の!?」
突然の爆音に「クレセント」と「ブロッサム」の一行は構えたが、一方でライトは大分余裕の表情だった。
「ああ、気にすんな。ここの看板メニューが出来上がった音だ」
「…え?」
その後、コメットが何かを運んできた。
「お待たせしました。こちらミントスペシャルです」
ルリィの前に運ばれたものは…
「え゛……」
見ただけでは何なのかわからないような奇妙な色をした物体…
「な、何これ…」
「ミントスペシャルよ。言ったでしょう、見た目のインパクトが強いって」
「ここまですごいなんて聞いてないけど!!?」
「た、確かに強烈ね…(なんか、ベトベタフードに見えなくもない…)」
これを見たサラもそんなことを思っていた。
「ま、試しに一口食べてみなさいよ」
「うう…」
葛藤するルリィ。それを見ていたフレアが一言言った。
「食べないなら私がいただきましょうか?」
「えっ!?」
止める間もなくフレアがその料理を一口食べた。
「…!!」
「ど、どう?」
「おいしい!!!」
「マジで!!?」
半信半疑でルリィも口にする。
「…うん、確かにおいしい!」
「そうなの?」
疑問に思う「クレセント」メンバーも次々に味見をする。
「んー…おいしいというか、面白い味ですね」
「何というか、色んな味と食感が混ざり合った…」
「…複雑な感じだな」
「でもおいしいでしょう?ちなみにこの料理、ミントさんが失恋のショックから吹っ切れた時に出来たものらしいわ」
コメットの解説が入る。
「そ、そうなんだ…。で、その『ミント』って誰?」
「あら、まだ話してなかった?ここのミストレスのドレディアよ」
「ミストレス?」
「女主人という意味らしい。俺も最近知った」
今度はライトが説明した。
「ふーん…」
「…話変わるけど、そう言えばそこのウルガモスって記憶喪失なのよね?」
コメットが訊ねてきた。
「あ、はい。私フレアって言います」
「フレアね。で、単刀直入に言うけど、私、記憶を取り戻す手がかりになりそうなポケを知ってるの」
「えっ…本当ですか!?」
フレアが身を乗り出して聞く。
「ええ。この先…『イカズチ道場』ってとこの師範が、忘れた技を思い出させてくれるサービスを行ってるの。だから可能性は――」
「わかりました、ありがとうございます!!」
フレアは最後まで聞かずにカフェから飛び出していった。
「あっ、ちょっとフレア!!まだフレアの分の料理来てないけど!!?」
慌ててルリィがフレアの後を追いかける。
果たしてこの情報は、フレアの記憶を取り戻す手がかりになるのか…

 

 

To Be Continued…

小説版「ポケダン“ブロッサム”」20話

なんとなくポロさん描いてみた~

※色わからんので線画だけ

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…うん、スランプだ。

tkポロさん資料少な…いわけじゃないんだけど、色々描きにくい((

 

 

H/K

今朝のポケスマェ…

以前からツイッターでミュウツーFCの可能性は噂されてたが、まさかガチだったとは…

 

 

 

 

コメ返

>アクリロ

mjk

電脳戦士団入った直後に何を抜かすかな~…?(^ω^#)

せっかくポロさん描いてやったのにくそう((

そんなこと言うんだったらポロさんはいただいてくぞ!!(は

 

suica

では頼みやす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編フワッチャポリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなた方…誰ですか?」

一同の前に舞い降りたのは、1人のウルガモスだった。額には白っぽい三日月の模様がある。
「えっと…ボク達は探検隊だよ」
「たんけんたい…って、何ですか?」
「えっ!?」
説明に困っているルリィに、サラが代わりに話した。
「未開の地を探索したり、ダンジョンで困っているポケモンを助けたり、お尋ね者を捕まえたりする仕事よ」
「だんじょん…って何ですか?」
「えっ…『不思議のダンジョン』って言って、入るたびに地形が変わる場所のことだけど…知らないの?」
ウルガモスは何か考え込んでいるようだったが、しばらくして言った。

「すみません…何も思い出せないんです」

「!!?」
一同は驚き、動揺した。
「そ、それじゃあ…あなたがどうしてここにいるのかもわからないの!?『星の帝国』のこととか、何も知らない!?」
「…ごめんなさい、何が何だか…」
サラの質問に答えられず、申し訳なさそうに縮こまるウルガモス。だがその後、探検隊一行の方を見て言った。
「あ、あの…それより、何か食べられるものはありませんか?ずっと何も食べてないのでお腹すいちゃって…」
「ごめんなさい、今は持ってないの…。そうだ、色々聞きたいことがあるから一度ギルドに来てくれる?そこなら食べ物もいくらかあるわ」
食べるものがあると聞き、ウルガモスはうなずいた。
こうして一行は、更なる謎を追うべく帰路についたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…と、いうわけです」
ギルドに着いたサラは、ムードの部屋で探検の結果を報告していた。側にはルリィとウルガモスもいたが、「ブロッサム」や「クレセント」の他のメンバーは部屋の外で待機していた。
「台座の周辺には、こんなものが散らばっていました。心当たりはありませんか?」
「…いや、検討もつかないな…」
サラが拾ってきた結晶をムードは手にとって眺めていた。
「だが話はよくわかった。なるほど、そこから推測するにそのウルガモスが伝説の女王のだと考えるのが妥当だろうが…」
ムードはため息をつきつつ隣に目線を移す。
「…こいつが女王とはとても思えないな…」
ウルガモスは目の前の食料にものすごい勢いで食らいついていた。その様子には品の欠片も無い。
「おい、お前本当に何も思い出せないのか?」
「はひ、へあはえはははほへやひ…」
「口に物を入れたまましゃべるな」
ムードに注意され、ウルガモスは急いで残りの分も平らげた。
「ふうっ、ごちそうさまです!ありがとうございました!」
「いや、これで足りたなら何よりだが…本当に何も思い出せないんだな?」
「ええ、それはさっきも言った通り目が覚めたらあの部屋に…」
「すまん、その辺はよく聞こえなかった」
ウルガモスは肩を落とすと、また何か考え込んでいた。彼女なりに頑張って思い出そうとしているのだろう。
「ねえ、そう言えば名前もまだ聞いてないよね?」
ルリィが話しかける。
「あ…名前…」
「もしかして、名前も思い出せないとか?」
サラの言葉にウルガモスは頭を捻っていたが、やがて意味のわからないことを言った。
「確か…『フレア』と言うそうです」
「『言うそうです』って、あなたの名前じゃないの?」
「いえ、確かに私の名前だと思うんですけど…あれ?」
ウルガモスがまた首を傾げる。
「そう言えば誰に聞いたんでしたっけ?」
「ボク達が知るわけ無いじゃん…」
「まあとにかく名前が無いと呼びにくいし、しばらくはその名で呼ばせてもらうぞ。…それでフレア、これからどうするつもりだ」
ムードの問いにウルガモス――フレアは困惑した顔を見せた。
「そう言われても…何も思い出せないのでどうすればいいか…」
「なら記憶が戻るまでここで修行するってのはどうだ。探検隊になって色々なものを見て回れば、直記憶も戻るだろう」
「!? 本当ですか!?」
「まあ、確証は無いが何もしないよりは…」
「ありがとうございます!!一生懸命頑張ります!!!」
ムードが話している途中なのを遮り、フレアは頭を下げた。
「…ふう、まあ良いか。じゃあルリィ、フレアはお前のチームで面倒を見てやれ」
「えっ…ボクが!!?」
「ああ、フレアを見つけたのはお前だからな。しかしすごいじゃないか!そこまでの実力者とは思わなかったぞ!」
「い、いや…」
「本当、悔しいけど今回はルリィのお手柄ね。まあ扉を開けられた理由はこれから調査するけど…」
「つーわけだ。フレアを頼んだぞ」
「よろしくお願いします!」
「…う、うん…」
こうしてルリィは、何も言えないままフレアを任されることとなった。

フレアに隠された、恐るべき力も知らずに…

 

 

To Be Continued…

小説版「ポケダン“ブロッサム”」19話

まずsuicaに拡大をお願いしたい歩行グラ第一弾を((

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あ、ちなみにここに貼った歩行グラとかは使いたければ使って大丈夫なんで。使うようなら一声かけていただければ。

 

 

 

 

 

 

コメ返

suica

そう言えばMIDIの方のソフトについては聞いてなかったな。どのソフト?

 

id:mizuiro25

OKです!

ルリィは勇気があるというか、かなりフレンドリーな感じで…

そういうことになりますねえ…w

しかし黄金仮面本編で一体どうなるのかなんか心配になってきt((

 

  • id:wind-garden

  • ゲームに関しては専用ソフトを使ってるからいいけど、元々デジタル系に関しては全く無知な人間なのでね私はw
  • うん、ディズニー楽しかったぜよ!あんまりアトラクションは乗れなかったけど((

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編フワッチャポリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サラ達「ブロッサム」一行は「運び屋」の助けを借りて、ドリームタウンから太陽の遺跡へ向かい、砂漠を横断していた。
「到着しました!」
その声を聞き、サラとリリーは運び屋であるフワライドの背から飛び降りた。
「ここが…太陽の遺跡……」
レムもフワライドの手から砂漠に降り立つ。
周囲に広大な白っぽい礫砂漠が広がり、熱い日差しが照りつける中、目の前には不思議な雰囲気の遺跡が構えていた。
「では僕はこれで。お帰りになる際はまたお呼びください」
「ええ、どうもありがとう!」
フワライドは一行を砂漠に残し、空の彼方へ去っていった。
「にしても…俺達をわざわざダンジョンまで送り届けてくれるなんて、すごいサービスだよな」
「ええ、『運び屋』の皆さんには感謝してもしきれないわね」
その言葉にレムもうなずく。
「さて、行くわよ『太陽の遺跡』へ!」
一行は遺跡の中へと足を踏み入れた。

 

 


ちょうどその直後…

 

 


「おお~!」
「見える?あれが太陽の遺跡よ」
ルリィはアヴィの背から砂漠を見渡した。
アヴィが着地し、ルリィは砂漠に降り立った。アヴィのパートナーである色違いのスワンナ――シルヴィアもそれに続き、ゼロとレインがその背から降りる。そこに自力で飛んできたミニーが合流した。
「じゃ、私達はこれで。初探検、応援してるわ」
「うん、ありがと~!」
アヴィとシルヴィアは、彼女らの目的地である「潮風の砂漠」入り口へ向けて飛び去っていった。
「さーて、行くかダンジョン!」
「しかし…何で初めての探検にこんなとこ選ぶかな…」
レインが呟き、依頼書を見る。

 

〈「技マシン“燕返し”を探して!」
場所:太陽の遺跡
難易度:☆1
お礼:キーのハチマキ、その他〉

 

「だって~…サラ達が何か面白そうなこと話してるんだもん!ボクも来たかったの!」
「…はあ…」
想像通りの単純な答えに、レインはため息をついた。
「とにかく、行くぞ」
ゼロの声で「クレセント」一行も遺跡の中へ向かった。

 

 

 

 

 


太陽の遺跡B1F

 

「うわあ…」
入るなりリリーとレムは辺りを見回す。そこは比較的大きな部屋で、壁には不可思議な模様が刻まれ、独特のオーラに包まれていた。
「すげえ、ルチール王国の遺跡とは全然違う…!」
「まあ大陸が違えば文化も大きく違うものよ。さて…」
するとサラがトレジャーバッグから何か取り出した。レムはそれに反応する。
「! それは『見通しメガネ』?」
「正解!これを装備して…っと。…あらあら、早速お出まし?」
見通しメガネを装備したサラが、暗闇に閉ざされた通路に向かって攻撃の体勢をとった。

「“シャドーボール”!!」

ドスッ。

何かに当たった音がしたが、レムとリリーにはどこにも敵の姿が見えず、突然のことに驚いていた。
「え…今のは…?」
「ああ、リリーとレムは見えてないのよね。そこの通路に敵がいたから、近づかれないうちに倒したの」
サラが通路の方へ歩いていく。レムとリリーがその後についていくと、暗い通路の中でデスマスが倒れているのがわかった。
「さっきとは逆に、見えない場所から敵が攻撃を仕掛けてくることもある。ダンジョンで油断は禁物よ」
「ああ、わかった」
一行は次のフロアへ続く階段を探しに歩き出した。

 

その後…

 

 

 

 

 


太陽の遺跡B7F

 

「あった~!ゼロ、これ!」
「…確かに“燕返し”の技マシンだな」
「ということは、依頼完了ですね!」
チーム「クレセント」は依頼された道具を見つけた。
「どうする?帰るか進むか…」
レインの言葉にルリィは答えた。
「もちろん、進む!」
「…やっぱりか」
レインは予想を裏切らないのリーダーの言動に、やれやれといった感じで首を振った。
「しかし、今のところは大分順調だな」
「それはゼロ様が強いからですよ!」
「そう言うレイン君だって強いと思うけど?」
「僕なんてまだまだ…。ミニーの方こそ相当強いと思うよ?」
「そ、そうかな?」
「そうだよ!…少なくともあいつよりは」
後半を小声で呟き、レインはルリィの方に視線を向ける。
「さあ行くぞー!!」
そんなことを言われたのにも気付かず、ルリィは進み始めた。

 

 

 

 


太陽の遺跡B15F

 

「“辻斬り”!!」
「“10万ボルト”!!」
最終フロア、階段のある部屋。運悪くそこで「ブロッサム」一行を待ち構えていたのは大量の敵ポケモン――

そう、モンスターハウスだ。

しかし、「ブロッサム」はそれくらいで追い詰められるようなチームではなかった。
「これで終わりよ!!」
サラがソルロックシャドーボールを放つ。部屋にいた最後の敵は、その攻撃をまともに食らい倒れた。
「…ふう、私達の完勝!」
「ということは…いよいよだね」
「ええ、謎解きの始まりよ」
一行は、運命の最後の階段を下っていった。

 

 

 

 

 


太陽の遺跡 奥地

 

「…着いた…」
サラは見通しメガネを外し、行き止まりの壁に描かれた模様に見入る。
「すごい…。何だか神秘的なオーラを感じるよ…」
レムも壁を見上げた。サラの説明通り、そこに描かれた模様の中央には青く透き通る石がはめ込まれている。
「じゃ、早速試しましょうか」
サラがバッグから太陽の石を取り出す。そしてそれを壁の石にかざした。

すると、壁の石がにわかに光り始めた。

「!!」
「もしかして…!」
目の前の出来事に息を飲むリリーとレム。が、光はそれ以上輝きを増すこと無く消えてしまった。
「…あれ?」
「この方法は前にも試したの。けど、駄目だった。この扉を開ける最有力仮説…カフェでも話したでしょう?」
「…魔術…か」
レムは以前本で読んで知っていた。かつて存在したと言われる、魔術という技術を。

 

魔術とは、人間がポケモンの力を模倣して生み出した技術だと言われているが、史料の少なさから、実在したものか単なる伝承かは不明である。
アレクエス大陸では迷信と思われていることが多いが、バーバラス大陸では現在も魔術の存在を信じる者が少なくない。このことから魔術はバーバラス大陸で誕生したと言われているが、そうするとバーバラス大陸に人間は存在しないという事実と矛盾する。
しかし、魔術がバーバラス大陸で生み出されたという仮説が今のところ有力なようだ。実際、レム達もギルドで聞いた時まさかとは思ったが、今でも現実に魔術を使う者がいるらしいとわかった。
そして、魔術についての記録がもっとも多いのが、太陽伝説に関する書物だった。

 

「魔術が使えない以上、他の方法を試すしか無いわ。ええと、次は…」
「あっ、サラだ~!」
「!!? ルリィ!?」
「えっ、ルリィさん!?」
「はあ!?何でここに…」
そこに、突然「クレセント」一行が現れた。
「いやあ、ボクもたまたまここの依頼受けてさ。もうサラがいるんでびっくりしたよ!」
「本当かよ…」
ルリィに疑いの目を向けるリリー。
「うわあ、すごい!これ何?」
「ああ、それは奥の部屋へと…」
「えいっ!」
サラの説明中にも関わらず、ルリィは壁の石に触れた。

 

ドクン。

 

「え…?」

驚きに目を見張る一同。壁の石はルリィに呼応するように光り、そこから壁に光の波紋が広がった。すると壁の中央に亀裂が走り、扉が重い音を立てて開き出した。

「ちょっと、何をしたの!?」
「えっ!?ボクただ触っただけだよ!?」
長年謎を解けなかったサラはもちろん、当のルリィも突然のことに動揺を隠せない。
「と、とにかく…今のはルリィが扉を開けたってことだよな…?」
リリーが扉の奥に目をやりながら言う。
「で、どうするの…?」
「…進むしか無いだろうな」
ルリィの言葉にゼロが言った。その言葉で目が覚めたように、一同は奥の部屋へと入っていった。

 

 

 

 

 


「うわあ…」
部屋の中に入った一同は圧倒された。広々とし、天井の高いその部屋には、中央の台座以外に目立った家具や装飾品の類は見辺らない。そして台座の周辺には赤い結晶の欠片のようなものが無数に散らばっていた。
「これって…」
サラが言いかけたその時

 

バサッ…

 

「!!?」
不意に聞こえた物音に一同は警戒する。
「何!?」

「あなた方…誰ですか?」

天井の方から響く声。その声の主と思われるポケモンが、一同の前、台座の上に舞い降りた。

 

 

To Be Continued…

小説版「ポケダン“ブロッサム”」18話

ディズニーシー行ってきた。すげえ楽しかったっす。

 

コメ返

suica

ポケフレRPGのキルリアを元手に作ったらなんかデカくなったっていう。

tkブロッサムキャラの歩行グラ、借りたやつ以外はHGSSのを原寸大で使ってるからどうしても小さくなっちゃうんだよね。拡大して使いたいけどどうやったらできるのか…

ロケット団戦のBGMはいくらかポケモンmidiでDLしたんだが、全部ループしてなかったというね…

 

>アクリロ

リリー「実は元々ルリィは病弱でおとなしい奴だったんだよ。性格は控えめで喋り方も主に敬語、常に周りを気遣える思いやりもあったし。それが改造されてプログラムがおかしくなっちまったみたいで、一人称も「私」から「ボク」に変わって…っつっても俺だって改造されてから元と性格かなり変わったけど…」

ルリィ「誰がおかしくなったって~?」

リリー「!!!」

 

>snow

歩行グラのサイズ差に関しては、前述の通りでござる。はい…

まあミニーは公式の大きさも30cmで小さいからいいかな~と思ったんだが、公式には多分1m弱の魔導師とドゥゴのサイズ比率とかがあんなだとさすがにまずいよね…

 

 

 

 

 

 

 

 

本編フワッチャポリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく後、カフェでの一時を終えたサラ達はドリームタウンを歩いていた。
「さて、次は必要な道具の買い出しに行くわよ。さっきも言ったけど、太陽の遺跡は食料が乏しいから…」
そう言ってたどり着いたのは一軒の店だった。
「ここで食料を仕入れましょう」
「ん?ここは…」
「『クエスト・ショップ』。探検に関するグッズを扱ってるの。ここは昔から変わらないわね…」
「おお、サラじゃないか!帰って来たんだな!」
店の奥から一行を出迎えたのは1人のライボルトだった。
「ん?そう言えばロゼは…?」

「ああ、実は…」
サラがライボルトにこれまでの経緯を話すと、ライボルトは少し寂しそうな顔をした。
「そうなのか…残念だったな。ん、そっちの2人は新入りか?」
「ええ、レムとリリーよ」
「ふうん、よろしくな。俺はボルト、ここの店主だ」
ライボルト――ボルトはレムに前足を差し出した。レムはその握手に応じ言った。
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
「ところで、アイン君は元気?」
「あ、あいつか……はあ…」
サラの言葉を聞いたボルトが急に浮かない顔になる。
「あの馬鹿息子、変な道に目覚めちまったみたいで…。就職活動もろくにしないでニート生活――」

 

ドオオォン!!!

 

「!!?」
突然の爆音、辺りを覆う煙に一行は何が起きたのか理解できなかった。
「だーかーら、『ニートと言う名の発明家』!!何度言ったらわかるのさ!」
煙が晴れてくると、そこにはゴーグルを装備したエテボースがボルトを踏みつけて立っていた。エテボースはゴーグルを頭の上にずらすとサラ達に話しかけてきた。
「やあ久しぶりサラ!そして初めまして新人の皆さん。僕はアイン・アンヴァイト、発明家だ」
「あ、ど、どうも…」
「こらああぁぁぁ!!!」
「うわっ!!?」
急にボルトが立ち上がり“雷”を放つ。アインはそれをギリギリのところでかわした。
「何実の父親を踏みつけといて、涼しい顔で自己紹介してやがんだ!!」
「へっ、父さんが僕を変な風に言うから訂正してやったんじゃないか」
「訂正も何も必要無え!!俺は事実を述べたまでだ!!」
「事実ってねえ、父さんの場合…」
「あ、あの~、私達買い物に来たんだけど…」
口論が始まり、サラが口を挟む。
「あ、ああ…すまん…。で、ご入り用の物は?」
「大きなリンゴを三つ…あと雨玉も一つお願い」
「はい、大きなリンゴ三つに雨玉一つな。合計220Pだ」
サラはボルトから品物を受け取り、代金を手渡した。
「久々の探検になるんだよな…。頑張れよ!」
「はい、いってきます!」
「じゃあね~!」
ボルトとアインに見送られ、一行は出発した。

 

 

 


一方、その頃…

 

 

 



「えーと、依頼依頼…」
ルリィ率いるチーム「クレセント」一行は、ギルドの掲示板から手頃な依頼を探していた。
「あっ、ナイト!こんなのどう?」
ルリィは後ろで控えているナイトに選んだ依頼を見せる。
「んー、まあこれなら大丈夫そうだな。親方もお前らの経歴と強さは認めてるっぽいし…。じゃああとはさっき忠告したことを忘れるなよ」
「はーい!」
「あら、見かけない顔ね。新入り?」
不意にそこへバルジーナが近づいてきた。
「あ、うん、そうだけど…」
「ようこそバーバラス大陸へ。私はアヴィ、チーム『グリード』のリーダーよ」
バルジーナは微笑むと右の翼を差し出した。
「へえ…。ボクはルリィ。チーム『クレセント』のリーダーだよ!こっちがゼロ、あっちがミニー、あれがレイン!よろしく!」
ルリィも右腕を差し出し握手した。
「今僕のこと『あれ』って言わなかった?」
「…ん?さっき、ボク達が別の大陸から来たのをわかってたようなこと言わなかった?」
「無視かよ…」
レインはため息をつく。
「ええ。ポリゴンZもピカチュウも、この大陸に生息している種族じゃないもの」
「あー、まあそうだね」
バルジーナ――アヴィはルリィの持っている依頼書に気付いた。
「あら…新入りの割には随分遠くに行くのね。あなた達、『運び石』は持ってるの?」
「運び石?何それ?」
「『運び屋』を呼び出すことのできる石よ。…知らないってことは持ってないのね。そこ、私達が行く予定のダンジョンのすぐ近くなの。歩いて行くには大変な場所だし、送っていきましょうか?」
「えっ、本当!?ありがとう!!」
「いいのよ、同じ探検隊でしょ?さあ、行きましょう」
歩き出すアヴィにルリィはついて行こうとする…が、それを止めるようにナイトに腕を掴まれた。
「んっ…どうしたのナイト?」
「おい」
ナイトが素振りで、もう少し顔を近づけるように示す。ルリィがそうすると、ナイトは小声で話し始めた。
「あんまりあいつらと馴れ合うんじゃねえぞ」
「えっ、何で?」
「奴ら…なんか臭うんだよな。妙に影が感じられるし…」
ナイトはそう言ってアヴィの背中をにらむ。彼女に何かあるのだろうか…
「ん~、そんなに悪いポケには見えないけどなあ…」
「けど裏で何をやってるかわかんねえ。だから、気を付けろよ」
「はーい!」
どこまで真面目に聞いていたのかはわからないが、ルリィが元気良く返事をする。
「ちょっと、早く来ないと置いてくわよ?」
「うん、今行く~!」
入り口近くから呼ぶアヴィの元へルリィは駆けていった。
こうして「クレセント」の初探検は幕を開ける…

 

 

To Be Continued…

小説版「ポケダン“ブロッサム”」17話

 

RPGの製作状況でござる

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ようやく出たぜ敵組織っつってもかなり序盤だけど

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敵のロゴマーク。

しかしここロケット団戦のBGM使いたかったのに、良い素材が無い…

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魔導師さんも出てきます。頭デカっww

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負けイベントです。でけぇよw

いや、本当は頭は普通の大きさなんだけど付属品っつーか角がげふんげふん。

 

 

コメ返

suica

 ルリィ「新キャラのくせに一番立場上とかわけわかんないんだけど」

カンパネラ「…その台詞もう一度言ってみろ…」

 

>snow

カンパネラ「…ふん、かっこいいなどと…」

ルリィ「あれ?もしかして照れてる?」

カンパネラ「喧しいっ!」

 

>アクリロ

だよね、考えるの楽しいけど出さなかったりするよねw

カンパネラ「……」

瓜「ちょっ、何そんな怖い顔してんのさ」

 

>クロカギ

カンパネラ「ポリゴンワールドの創造者なのだからな。当然だ」

リリー「本当ルリィの思考回路はわかんねえよ。改造前はもっとわかりやすいっつーか、大人びた感じだったのに…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編フワッチャ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サラ率いるチーム「ブロッサム」一行は、ギルド近くの町「ドリームタウン」のはずれにある店「カフェ ミント」に来ていた。話によるとこのカフェでは探検隊向けのサービスが盛んに行われているらしい。
一行はウエイトレスのピカチュウに店の奥へと案内された。そこには…
「あら、ルリィじゃない!それに皆も!」
一行が案内された空席の隣に、ルリィ、ゼロ、レイン、ミニー、ナイトが座っていた。
「おっ、サラにレム!久し振り!」
「いえ、さっきそこで会いましたけどね…」
「つか俺は無視か!?俺も『ブロッサム』の一員だぞ?」
「え?君のことなんか知らないよ?」
「おい!!」
そんなやりとりをしながら席に着いた一行の元へメニューが運ばれてきた。
「そう言えばルリィ、まだあなたのチームの名前聞いてなかったわね。チーム結成したんでしょう?」
「うん、『クレセント』だよ!」
サラには、チーム名がルリィの身につけている三日月の羽にちなんでいるというのがすぐに分かった。
「そう、素敵なチーム名ね」
「お待たせしました、チョコナナパフェです」
その時、右頬に傷跡のあるエルフーンが料理を運んできた。
「うわあ~!」
ルリィは目の前に運ばれた料理に目を輝かせている。
「じゃ早速、いただきま~す!」
ルリィはパフェを口にした。
「ん~、おいしい~!」
ルリィは続けて食べようとしたが…
「…?ゼロ、どうしたの?」
ルリィがゼロに声をかける。
見ると、ゼロとエルフーンが何やら睨みあっていた。
睨み合いと言うよりはもっと穏やかなものだったが、その場の空気だけがどこか張りつめているような感じがした。
「…すまん、何でもない。どこか知り合いに似てた気がして…」
ゼロがルリィの方へ向き直る。
「あっ…なんかすみません。俺もポリゴンZなんて珍しいな~、なんて思って…。しかも色違いですし…」
エルフーンはそう言うと頭を下げた。
「えと、失礼しました!」
そそくさと店の奥へ引っ込むエルフーン。ゼロの目はやはりその後ろ姿を追っていた。
「ゼロ様、知り合いって誰ですか?」
今の一部始終を見守っていたレインが訊ねる。
「ん…ちょっとな」
曖昧な返事を返すゼロに、レインは首をかしげながらも手元の料理を食べ進めた。
あの2人の間には何かある。その場に居合わせたポケモン達はそんな気がしたが、それ以上聞き出すことはできなかった。

 

 

一方の「ブロッサム」は…

 


「まず太陽の遺跡についてなんだけど…」
注文を終え、サラはバッグから手帳を取り出した。
「『潮風の砂漠』の奥地にあって、まともな食料は無いに等しい。だから多めに食料を持って行く必要があるわ。敵は遺跡や古代にゆかりのあるポケモンが中心で、私達には大した強さじゃない。で、最奥部に着いたらどうしてもやりたいことがあって…」
サラは手帳のページをめくり、そこに書かれたあるものを見せた。
「!? これは…」
「扉の鍵よ。この謎をどうしても解きたいの」
手帳にあったのは、鉛筆描きの不思議な図だった。
「見て。真ん中に太陽のような絵があるでしょう?この中央に特殊なエネルギーを持った石がはめ込まれていたの。多分何かの条件に反応して扉が開く仕組みになってるんだと思うけど…」
ため息をつくサラにレムが声をかける。
「わからなかったの?その条件が…」
「いいえ。見るからにあの『太陽伝説』と関係してるのはわかったから、有力な情報がすぐ見つかったわ。けど、その方法がね…」
サラが再びため息をつく。
「あー…すまないサラ、太陽伝説って何だ?」
「あら、知らないの?まあざっと説明すると…バーバラス大陸に伝わる、ある古代文明の伝説よ。その文明を生み、長く国を支配した後封印されたポケモンの種族がウルガモスらしいから、遺跡が伝説に関係したものなんじゃないかって考えてたんだけど…」
サラは手帳に目を落とす。
「どうしても扉が開けられない。でもこれだけは確実なの。この扉の向こうには、何か伝説に関わる重要な手がかりが眠ってる。古代のポケモン達が守ろうとするもの…」
「まさか、封印されたウルガモスとか?」
レムの言葉が唐突に響く。
だがサラはその答えを予測していたように微笑んだ。
「まあ、伝説が本当ならその可能性が高いでしょうけど。その辺の真偽を確かめるのも私達の仕事よ。で、その有力な方法が…」

 

 

 

 

一方「クレセント」は…

 

 


「ごちそーさまー!」
満足げな笑みを浮かべるルリィ。その手元には空の食器がある。
「じゃ、早速行こう!」
「ん、どこへ行くつもりだ?」
立ち上がるルリィにナイトと他のメンバーもついていく。
「えっとね…秘密!」
そんなルリィの態度にナイトはため息をつく。
「あのなあ、お前らはまだ昨日入ったばかりで、今日が初めての探検なんだぞ?行ける場所にも限度ってものが…」
「うー…わかったよ、教える。今日行く場所は…」

 

 

To Be Continued…

小説版「ポケダン“ブロッサム”」16話

一昨日の話になるけど、また懲りずに新キャラ考えた(え

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その名もカンパネラ!ポリゴン系のみが住まう「ポリゴンワールド」の統治者である。

ポリゴンRPGのボスとして登場予定~

 

 

 

 

 

 

そんじゃ本編ポリ!

…実はこれ、支部では21話くらいの話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜…

「ふあ~、よく寝た。まったく、恩知らずな国民どもめ。私をこんなものに閉じ込めやがって…」
長年の呪縛から解き放たれ羽を伸ばす者と、その様子を見守る者。暗闇には2人のポケモンがいた。
「ま、あんたには感謝してるわ。お礼に何か褒美を与えましょう。何がほしい?」
「そうだね…」
彼は彼女に近づき、言った。
「君の力を…」

 

 

 

 

 

 


その頃、ネイチャーギルドでは…

 

 

 


「ふう…今日は色々あったなあ…」
ギルドの見張り台から星空を見上げるミニー。とそこへ、1人のポケモンがやって来た。
「まったく、昼間はよくも他人のふりしやがって…」
「しょうがないでしょ、あんな騒動起こしたポケと知り合いなんて…。にしても、ナイト君も相変わらずだよね」
階段から姿を見せたのはナイトだった。
「ナイト君、何も言わずに森を出てったからどうしてるのかと思ったけど…、ギルドに入門してたんだね」
「ああ。まさかお前もここに入門しに来るとはな」
「私はルリィさんに連れて来られただけだよ。…どう?ここでの生活は」
「まあまあだな。…ソナさえいなければ」
「何でそんなにソナさんが嫌いなわけ?」
「なんか気にくわない」
「あはは…ナイト君らしいね」
しばらくの会話の後、辺りは静寂につつまれる。ミニーは再び星空を見上げると呟いた。
「わあ…ここも星がきれいだね」
「まあな。ネルシア国の方が良かっただろ?」
「そうだけど、ここからの眺めも良いと思うよ」
「…そうか」
ナイトも上を見上げ、それから視線をミニーに移した。
「だがここは少し冷える。そろそろ戻らないか」
ミニーはそんなナイトの言葉を聞くと、何故かきょとんとした顔になった。
「ナイト君…変に優しくない?気味悪い」
「ああ゛!!?何が気味悪いだ!?」
「ぷっ…ごめんごめん、前言撤回。戻ろうか」
ミニーは笑いをこらえながら振り返った。すると…
「あれ?」
「? どうした?」
ナイトも気になって振り向く。
潮風の砂漠のある方角。そこに見えたのは
地平線から夜空に伸びる白い閃光だった…

 

 

 

 

 

 


翌日、基地での1日目を無事に過ごしたサラ達はネイチャーギルドへ向かっていた。
「じゃあ今日から本格的に活動を始めましょうか。…あら?」
ギルドまであと少しの場所でサラが立ち止まる。
「あれって…」
一行の正面に、何やら接近してくるものがあった。その正体に真っ先に気付いたのは…
「げっ、まさか…」
気付くが早いか、リリーに向かって破壊光線が飛んできた。
「ぎゃあああぁぁぁっ!!!」
「リリー!!?」
破壊光線が直撃し、倒れこむリリー。その前に犯人であるルリィが立ちはだかった。
「ねえリリー、何でボクのチームに入らなかったの!?リリーとは長い付き合いじゃん!!」
「い、いや…だって普通、元カノより今カノを選ぶだろ…」
「なんだよっ、そんなにボクよりサラの方が良いのか!!もう知らない!!!」
そう吐き捨ててルリィはサラ達の来た方へ走り去っていった。
「だ、大丈夫リリー?」
サラはリリーの顔をのぞくと、リリーに向けて“癒しの波動”を放った。
「あ…ありがとう、大分楽になった…。はあ、あいつも何わけのわからないことを…」
「おーいルリィ~!待て~!」
ギルドの方からまた別の声が聞こえてきた。
「あらレイン君!どうしたの?」
「あっ、サラ!実はルリィのやつ、トレジャーバッグを忘れていきやがって…」
レインがため息をつき、後ろを振り返る。そこにはゼロとミニー、そして何故かナイトも一緒に来ていた。肝心のトレジャーバッグはゼロが持っている。
「ん、サラ…またルリィが何かやったのか」
「ええ、まあ…いつものことよ」
「いつもの、ってな…」
リリーがうんざりした顔をする。
「ところで…ナイトさんでしたっけ。あなたはどうして…?」
レムの質問にナイトは答えた。
「ああ、親方が『新入りに町の施設を案内してやれ』ってさ。まったく、こういう雑用は下っ端のウィルバーの仕事なのに…何でオレが…」
昨日の件が影響しているのは言うまでもないだろう。
「はあ、とにかくさっさと終わらせよ…。おい新入り、ついてこい」
ナイトはだるそうに歩き始めた。
「『新入り』って呼び方はやめてほしいな。こっちは軍で戦闘経験を積んでるんだから…」
そう言ってレインも歩き出した。ゼロとミニーもそれに続く。
「…さて、私達も行きましょうか」
サラ達もギルドに向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

 


ギルドに着いたサラ達は、早速依頼の貼り出してある掲示板を見に行った。
「うわあ、やっぱり朝のラッシュ時間はすごいわね…」
そこは昨日訪れた時の広さが嘘のように関係者で賑わっていた。サラはその中にふと見覚えのある顔を見つけた。
「あら、サニーちゃんにコットンちゃんじゃない!…ん?もう1人は…」
声をかけた先にいたのは、サニーとコットン、そして♂のパチリスだった。
「あ、こっちはウィルバー君!あたし達の友達で、ちょっと前にこのギルドに入門したの!」
「へえ、そうなの…!よろしくウィルバー君。私はサラ、チーム『ブロッサム』のリーダーよ」
「あ、うん、よろしく!」
「一緒にいるってことは、サニーちゃん達はチーム結成したの?」
「ううん、個人登録だけど、『慣れるまでは一緒に行動しろ』って親方様が」
「私達今ウィルバー君に、活動に必要なことを色々教えてもらってるんです」
「うん、まあそういうことなんだけど…はあ…」
何やらウィルバーが浮かない表情でぼそりと呟いた。
「本当はルリィちゃんを案内したかったんだけどな…」
「…え?」
すると、急にサニーがリリーの背に飛び乗った。
「うわっ!!?なっ…」
「しっ!なんかね…」
サニーがそのままサラの耳元に顔を近づけ、囁いた。
「ウィルバー君、ルリィちゃんに一目惚れしちゃったみたい」
「…え」
「はあ!?」
そんなサニーの声が聞こえるはずもなく、ウィルバーは掲示板から適当な依頼を探していた。
「あっ…これならどうかな?」
サニーはリリーから降りてウィルバーの差し出した紙を見る。

 

〈「友達を助けて!」
場所:そよ風岬B4F
ランク:E
お礼:パワーバンダナ〉

 

「うーん、ちょっと簡単すぎない?あたし達もう精霊の森だって余裕でクリアしてるんだし…」
「で、でも私達新米だから…ここは無難に簡単な依頼やっておこうよ?」
「ん~、しょうがないな…。じゃあ次からはうんとすごいとこ行くから!」
「ええ~!?」
またサニーに振り回されているコットン。サラ達がこの先のコットンの身を案じたのは言うまでもない。
「じゃ、早速行って来ま~す!」
サニーはウィルバーから紙をひったくると、ギルドの外へと駆け出した。
「ま、待ってよ~!」
コットンとウィルバーも慌ててそれを追いかける。パチリストリオがいなくなり、掲示板の前からわずかに賑わいが減った。
「ふう、本当に忙しいポケモンね」
サラは掲示板へ一歩踏み出したが、そこへまた新たな一行が現れた。
「ほう、貴様等が例のチーム『ブロッサム』か」
サラ達の前に立ちふさがったのは2人のドーミラーだった。一方は色黒で、もう一方は色白だ。
「私はミラ。こいつはくるみ。貴様等の活躍は親方から聞いている。余程気に入られていたようだな」
色黒の方――ミラが話す。
「えーと…あなた達もギルドのお弟子さん?」
「まあそういうことになるな」
「色々お付き合いいただくことになるでしょうから、こうしてご挨拶に伺いました。どうぞよろしくお願いします」
色白の方――くるみが言った。色だけでなく言葉遣いも正反対のようだが、普通に気の合う仲間のようだ。
「ええ、よろしく!」
「おっ、何々、『ブロッサム』が来てるって?」
また別の声がして振り向くと、首に水色のスカーフを巻いた色違いのモグリューがそこにいた。
「ええ、私がリーダーのサラ。こっちがレムで、こっちがリリーよ」
「へえ、よろしく。あとはじめまして皆さん。噂は聞いているよ。おいらはレズド、同じくここの門下生さ。親方が太鼓判を押す卒業生が帰って来たって聞いたもんだから気になってたんだ。会えて嬉しいよ」
「姉さん、すごい人気者だね…」
「あ、ええ、まあ…」
「っと、おいらもそろそろ仕事にかかろうかな。それじゃ!」
そう言ってレズドは、来た時と同じように唐突に去っていった。
「では私達も失礼しよう」
ミラとくるみも、依頼書を手に出発した。
「私達もさっさと行き先を決めましょうか」
サラはようやく掲示板に目を通し始めたが、
「おーい、サラ!」
そんな彼女をムードがギルドの奥から呼んでいた。サラはすぐにムードの元へ向かった。
「親方様!おはようございます!」
「おはよう、サラ。今日からもう探検活動を再開するのか?」
「ええ、そのつもりです」
「行き先は決めたか?」
「いいえ、まだ…。何かあったんですか?」
「実はな、『太陽の遺跡』の方で奇妙なことがあったらしい」
「奇妙なこと…?」
太陽の遺跡は、かつて「ブロッサム」が発見したダンジョンだ。バーバラス大陸に伝わるある伝説に関係しているらしいが…
「昨夜、遺跡の方から正体不明の光が見えたとの知らせが入った。何が起きたのか調べたいんだが…。お前には簡単な場所で悪いが、ギルドからの依頼として調査に行ってくれないか?」
「ええ、もちろんです!遺跡を発見した者として放ってはおけないし、ウォーミングアップにはちょうど良い難易度ですよ」
「よし、では頼むぞ。ああそうだ、お前がいない間に町の施設が結構増えたから見ていくといいぞ」
「はい、わかりました!」
早速サラ達はチーム「ブロッサム」としての活動に出発した。

 

 

To Be Continued…

 

 

 

 

 

追記

言い忘れてたけど、前回登場したユイと、今回登場したくるみはれくとさん、ウィルバーはエスケに応募していただいたキャラです!

小説版「ポケダン“ブロッサム”」15話

さっき見た夢

 

アニポケで、エピソードN中(つまりNが旅に同行中)なのにホウエンにいて、しかもミツルがパーティにいたという。ゴチミル連れとった…

・で、ミツルと別れた後大量のGSボール(ポケモン入り)が盗まれる事件が発生。ってかこの夢でのGSボールって大会公式の青いボールって設定だったんだが…

・それに見兼ねたNがわざと敵につかまり潜入を試みる。おい大丈夫か。

・私も心配になって後を追い敵のアジトに潜入。と、そこではボール内に入っていたポケモン達がのびのび楽しく過ごしていた…

・で、その中のカブルモが外敵(私)の存在に気付く。すぐ親玉にもそれが知れ渡り、私は包囲されてしまう。

・私はムース(オムスター)で応戦。と、敵の処刑部隊が剣を持って切りかかってくる。その中のゴチミルが持ってたの、マギに出てくるアモンの剣だったんだが何故…

・で、そのゴチミルの剣がムースに届かない。他のに比べてリーチが短いのだ。

そしたらムースがひょいひょい剣をかわしながら話し始める。

 

ムース「君、その剣使うの初めてなんじゃない?」

ゴチミル「なっ、んなわけないだろ!!」

ムース「わかるさ。だって僕の親友はもっとうまく炎の金属器を使えるんだから」

ゴチミル「んな馬鹿な…」

ムース「君も聞いたことあるだろ?バルバット王国第3王子、アリババ・サルージャ

だよ!」

ゴチミル「……」

周り「……」

ムース(…あ、ヤバい…;)

 

ってかいつからマギの話になったww何故だwww

でもって「こいつを生かしておいたらまずい!」みたいになって敵が総出でムースに襲いかかる。これにはムースもやむなく逃げの選択…が、ゴチミルに追いつかれてしまう。

 

ゴチミル「さっきお前が『王族が兄だ』って言ってたの、嘘じゃないか!!」

ムース「違う!!それとこれとは話が別だ!!」

 

…あれ?いつ兄の話したんだよお前。

で、逆にゴチミルの腕を掴んで言い放つ。

 

ムース「僕の兄はな、ソレスト帝国の皇帝、オールトだ!!!」

 

ちょ、また言っちまったこいつwww

しかし陸のポケモンとソレスト帝国との仲はすごい険悪なので、余計大変なことに…

で、ムース逃走。この逃げのパターンなんだが寝てる間に3つ考えてしまった。面倒くせぇ…((

 

・普通に逃げるが何しろ多勢に無勢でボロボロ。死にかけになってサトシ達の元へ。

・坂道を転がって逃げるが、あまりにスピードが出すぎて制御不能に。そのまま崖に激突し気絶したところを捕まる。

・裏口から殻を破りスピードアップで無事逃走。

 

以上が今朝の夢である。なんだこれ…

てか、Nと私どうした。

 

 

 

コメ返

suica

どやあ((

 

>アクリロ

そうらしいねwけど午前もあっという間で…

tk小説の方はだますつもり無かったんだがw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編ポリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2章~宿命編~


「あ、帰ってきた!」
プリムは空の玄関口へと続く階段を見る。そこに現れたのは疲れた様子のムード親方だった。
「あ゛ー、さすがに3往復はきつい…。弟子に任せたかったけど空を飛べるの俺しかいないし…」
「親方様、入門希望者がお待ちかねですよ」
「…そうだった…じゃ、そいつらを俺の部屋に…ん、そう言えばサラは?」
「『ブロッサム』の新入り2人と帰りましたよ。『今日は色々あったし、明日改めて伺います』って…」
「…そうか。とりあえず俺の部屋に入門希望者を呼んで来てくれ」
「はい!」

 


10分後…

 


「何か用、ムード~?」
「おまっ…いきなり呼び捨てかよ!」
早速ムードがルリィに一喝する。ルリィの他にその部屋にいたレインとミニーは「またか…」と言わんばかりの顔をし、ゼロがムードに弁明した。
「…すまない、ルリィは滅多なことでは敬語は使わないんだ…」
「使えよ敬語…。しかも『何か用』って、お前らがチーム結成したいっつーから呼んだんだろうが!」
「あーごめんごめん、すっかり忘れてた~」
「……はあ、面倒なやつが来ちまったな…。とにかくさっさとチーム登録済ませるか。お前ら、チーム名はもう決めてあるか?」
「えーっと…まだ」
「…じゃあ早く決めてくれ」
「うーん…」
ルリィは何気なく頭を抱えた。とその時、身につけていたリボンと三日月の羽が手に触れた。
「! そうだ、『クレセント』とかは?」
「ん?良いと思うけど…何で?」
レインの問いにルリィは答える。
「これこれ!三日月の羽!クレセリアに認められたチームってことでさ!」
「!? お前ら、クレセリアに会ったことがあるのか!?」
「あー、いや、会いはしたけど認められたってわけじゃ…」
驚くムードに今度はレインが答えた。
「じゃ、『クレセント』で登録お願いね~!」
「ああ、チーム名は『クレセント』…っと。で、リーダーと副リーダーは?」
「リーダーはボク、副リーダーはゼロ!皆それで良いよね!」
「ああ…」「うん…」「はい…」
同じ返事を返す3匹だったが、心の内では同じことを思っていた。
(しかしルリィがリーダーというのはいささか不安だ…)
(ゼロ様がリーダーの方が良いんじゃ…)
(ルリィさんがリーダーって、何だかろくでもないことになりそうな気が…)
「で、メンバーはこの……あれ?」
そこでルリィが部屋の中を見渡す。
「…そう言えばリリーは?」
「え?何言ってんの、さっき『俺はブロッサムに入るから』とか言ってサラについてったんだけど…」
「なっ、何だってーーーーー!!?」

 

 

 


その頃…

 

 

 


「…で、本当に『ブロッサム』に入るので良かったのよね?」
「当たり前だ、誰がお前を放ってあんなやつのチームなんか入るんだ?」
「…そうね、聞くまでも無かったわね」
一方のサラ、リリー、レムは、ギルド近くの町「ドリームタウン」の外れにあるブロッサム基地を目指していた。
「あ、着いたわ。ほらここ!」
「おお…」
一行の前には白い壁の2階立ての家があった。その周りにはそこそこの広さの庭があり、色とりどりの花が植えられている。
「さて、入るわよ」
門を抜け、花のアーチをくぐり、一行は玄関に着いた。サラはドアの鍵を取り出しながら言う。
「ふう…何年も放っておいたから、中はホコリまみれかも…あら?」
鍵を扉に挿したサラは、違和感を感じ扉を開ける。
「…鍵、開いてる…」
「…え?」

恐る恐る中へ入っていくサラ。奥に伸びる廊下を歩き始めたその時、不意に手前の部屋から物音がした。
「!? 誰!?」
部屋に駆け込んだサラ達の前にいたのは…

 

 

 

 

 

 

「!? サラ……?サラやないか!!!」


「え…?ユイ…!?」
ポーチを首にかけた、左耳に傷跡のあるサンダースだった。
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「なんや~、帰って来るなら連絡の一つくらいくれれば良かったのに…心配してたんやで!」
「ん?知り合いなのか?」
「あ、うん、ギルドの同期の……そうだ、ユイにここの鍵預けてたの忘れてた!」
「なんだ…おどかさないでよ…」
レムも緊張の糸が切れたようだった。
「でも何でユイが?」
「ああ、サラがいつ帰って来ても良いように、時々基地を掃除しに来てたんや」
「嘘、わざわざそんなことを!?ありがとう!!何てお礼すればいいか…」
「ええってええって。ところで、そっちの2人は?」
「ああ、新しく『ブロッサム』に入ったの。こっちが弟のレムよ」
「あー、そう言えば弟がいる言うてたな~。確かに顔とか似てるし…。で、そっちは?」
「リリー。私の彼氏よ」
「…へ?」
今聞いた言葉が理解できないというように、ぽかんとするユイ。その沈黙はしばらく続いたが
「え……ええぇーーーーっ!!?」
急に頓狂な声を上げるとサラに駆け寄った。
「な、何何!?どうしたん!?あの頃は散々♂達をふってはったのに…てか、告白はどっちから!?どこまでいったん!?いやでも、サーナイトとポリゴン2じゃ卵グループ違…」
「ユイ!!!」
サラが顔を赤くして叫ぶ。
「あ、ああ…すまん。ついテンション上がってもうた…」
「もう…その辺はいつか話すから…」
「はあ…しっかしサラに先越されるとは…。こうしちゃいられんなあ…!」
「え、ユイ?」
そう呟いたユイは玄関に向けて歩き出し、扉の前に来ると急に振り向き言った。
「よし、わたしも頑張って彼氏作ったる!!絶対サラに負けないくらい良い♂見つけたルからな!!!」
そして言うなり走り去った。その様子をサラ達はただ呆然と見送っていた。
「何だったんだ…」
「えと…とりあえず基地を案内するわね」
フィレルタウンを発つこと約1週間。ようやく一行の探検隊としての生活が始まった。

 

 

To Be Continued…