うり×ポリ日記(仮)

うりくらげの新しいブログ

小説版「ポケダン“ブロッサム”」22話

RPGは…全然進んでないですごめんなさい。ということで(?)今回は久々の小説っす。

あ、とりあえずゼータ様の顔グラは描けたぜ!

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こんなんで良かったろうか。

 

 

コメ返

>アクリロ

あながち検討違いでもないだろうね…ふふふ、楽しみにしててねポロさん…ふふふふふふ…

 

 

 

 

 

 

 

小説本編ポリフワッチャ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがイカズチ道場…」
チーム「ブロッサム」より先に食事を終えカフェを出た「クレセント」一行は、フレアを追ってドリームタウンの北に位置する施設の前に来ていた。
「えっと、お邪魔しま~…」
「うぎゃあっ!!!」
「!!?」
ルリィが扉を開けた直後、そのすぐ右の壁に何かがすごい勢いで叩きつけられた。
「あう~…」
「あっ、すまん客人!大丈夫だったか?」
見ると目の前で詫びているのはシビルドン、右で伸びているのは赤いスカーフを巻いたカラカラだった。
「あ、うん、ボク達は大丈夫だけど…」
「そうか、良かった…。ほらクレア、立て」
シビルドンはカラカラを抱き起こした。
「まただぞクレア、前にも指摘したことが改善されてないじゃないか!…ま、その辺は後でみっちり仕込んでやることにしよう。客人と話し終わるまで休んでろ」
「うう…す、すみません…」
カラカラはシビルドンに一礼すると、奥のベンチに腰かけた。
「さて、いきなりすまなかったな。私はここの師範のイカズチだ」
シビルドン――イカズチが頭を下げる。
「ううん、大丈夫。ボクはルリィ!チーム『クレセント』のリーダーだよ!」
「おお、お前が噂のチームリーダーか!聞いたぞ、太陽の遺跡の謎を解明したんだろ?」
「え、うん、まあ…。てか、つい昨日のことなのに何で皆知ってるの?」
「そりゃ、この町も狭いからな。見慣れないポケモンが複数現れて、しかも午後にはウルガモスが加わってたなんて、すぐ噂が広まるだろう?」
「ん…それもそうか…」
ルリィは納得した様子だった。
「ところで、フレア見てない?ボク達より先に来たはずなんだけど…」
「ああ、もしかしてあのウルガモスか?」
そう言ってイカズチが指した方向には、生気の無い目で横たわっているフレアの姿が…
「え…フレアっ!!?」
「うええ…」
ルリィがフレアの元へ駆け寄り、様子を見た。一応生きてはいるようだ。
「すまん、俺がやってるのは技を思い出させるだけだから、失った記憶全部となると加減がわからなくて…」
「い、いや、一体何をしたらこうなるの…?」
レインがフレアのひどい状態を見て聞いた。
「まあいつもはもっと規模が小さいが…」
「うう…」
「フレア、大丈夫?」
「あ…ルリィさん…」
「どう?何か思い出した?」
フレアは少し頭を捻り、そして首を振った。
「…駄目か…」
「すまない、力になれなかったみたいで…」
「いいえ、協力していただけただけでも嬉しいです。ありがとうございました」
フレアは丁寧に頭を下げた。
「じゃ、もう用は済んだし探検に行こうか」
「はい!」
一行は道場を後にした。
「そう言えば、これからどこに行くんでしたっけ?」
「あれ、忘れたの?この依頼を受けるんだよ」
ルリィはフレアに依頼書を見せた。

 

〈「技マシン“サイコキネシス”を取り返して!」
目的:ワルビアルから技マシンを取り返す
場所:実りの森9F
難しさ:A
お礼:金のリボン〉

 

「あ、そうでしたね!すみません…」
「…逆に記憶を失くしてどうするんだ…」
「すみません…」
「いや、俺に謝られても…」
「というわけでレイン、ここでお別れだね!」
「ちくしょう…」
一度に探検に行けるのは1チーム4人まで。話し合いの結果、レインがギルドで留守番することになった。
「いってきま~す!」
レインははしゃぐルリィの姿を恨めしそうに見送った…

 

 

 


実りの森1F

 

「おっ、早速敵の登場か…」
ダンジョンに着いた一行の前にヤナップが現れた。
「よし、じゃあフレア!君の実力を見せてみろ!」
「はいっ!」
フレアは“蝶の舞”を積み、力を溜める。
「“虫のさざめき”!!」
フレアからすさまじいエネルギーを持った音波が放たれた…が、
その攻撃は狙いから大きく外れ、壁にぶつかった。
「…あれ?」
「え…」
一行はこの時、フレアの重大な欠点――技の命中率が何故か著しく低いことを知ったのである…

 

 

 

 

 

 

 


数時間後。
一方のチーム「ブロッサム」は…

 

潮風の砂漠B9F

「しっかし、何なんだろうなあいつ。いきなりこんなものだけよこして…」
リリーはもう一度手元の紙を見る。

 

〈潮風の砂漠B10Fで待つ〉

 

「まあたまには良いんじゃない?面白いし」
「にしても、挑戦状か…。何だか楽しくなってきたね!」
一行はそうしているうちにも次の階段を見つけ、上がっていった。

 

 

 

 

 

 


潮風の砂漠B10F

「おっ、来たな…」
次のフロアに来た一行を待ち受けていたのは、1人のムックルだった。
「ん?…お前1人しかいないのか?」
「ふん…1人なら楽勝だとでも思ったか?」
「い、いや別にそういうわけじゃ…」
「じゃ、早速行かせてもらうぜ!」
そう言うなりムックルはリリーに襲いかかってきた。
「“電光石火”!!」
「っ!」
リリーはそれをよける間もなく食らった。が、その身にほとんどダメージは無い。
「ふっ…こんなものか」
そしてその至近距離から電撃を放つ。
「“10万ボルト”!!」
しかし次の瞬間、攻撃を受けたムックルが一瞬で消えた。
「!! 今のは…」
「“影分身”ね!」
気付いた時には、一行は既にムックルの分身に囲まれていた。
「遅い!」
「!!」
レムの後ろから声がし、ムックルが“燕返し”で襲ってきた。
「うあっ!!!」
「レム!!」
サラがレムの元へ走り寄る。
「大丈夫?」
「うん、何とか…」
レムは立ち上がり、周囲の分身を睨んだ。
「さて、来ないならどんどん行くぜ!」
再びムックルがレムに襲いかかる…
と、次の瞬間、リリーがレムをかばって攻撃を受けた。
「なっ…!」
「今度は外さない!!」
そのままリリーはムックルに10万ボルトを放った。
「ぎゃああぁっ!!!」
ムックルはかわす間も無く電流を浴び、地面に倒れこんだ。
「ブロッサム」一行は固唾を飲んでその様子を見守った。
「…やったか…?」
「やけにあっけなかったですけど…」
「あっけないとか言うなあぁ!!!」
急にムックルが飛び起きた。
「うわっ!?」
「さっきのはオレが……いや、何でもない。まあお前らの強さは認めてやる。受け取れ、戦利品だ」
ムックルはサラに向かって何かを投げる。受け取って見ると、輝く赤色と青色のブローチだった。
「これは…!」
「そう、『電脳ブローチ』。ポリゴンの専用道具で、バッグに入ってるだけで味方のポリゴン系が常にテクスチャー2状態になる…って、説明しなくてもわかるか。じゃ、オレはこれで失礼するぜ」
そう言うなりムックルは飛び立った。
「あっ…」
「またな!お前らとのバトル、楽しかったよ!」
ムックルは現れた時と同じく、あっという間に何処かへ消えていった。
「何だったのかしら…」
「さあ…」
一行はただムックルの去っていった方を呆然と見つめていた。

 

 

一方、ムックルは…

 

 

 

 

 

「はあ…あんな奴ら、オレが本気出せば簡単に倒せたのに。あえて負けろだなんて、カミラの奴一体何を…」


そんなことをぶつぶつと呟きながら、黒き風となってダンジョンを吹き抜けていた。

 

 

 

To Be Continued…